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ハローワークは使い方次第

更新日:11月24日

ハローワークを有効に活用するためには、デメリットもしっかり把握しておこう
ハローワークを有効に活用するためには、そのデメリットをしっかり確認しておこう

先日のブログにも書きましたが、税務会計事務所での募集というと、ハローワークを第一に思い浮かべる人も多いでしょう。

確かに、2010年代初頭までは、ハローワークで募集をすれば、多くの事務所でかなりの応募を集めることができました。

しかし近年では、そうしたことは期待できないでしょう。

では、ハローワークは採用において「使えない」のでしょうか?

ハローワークを活用するためには、まず最初に様々なデメリットがあることを知っておく必要があります。


ハローワークはミスマッチが起きやすい


私が採用支援をするにあたって、注意していることの一つが『ミスマッチ』の防止です。

採用にかかったコストが無駄になるというだけでなく、解雇は難しく、もめごとに発展する可能性があります。

また、ミスマッチを我慢しながら雇用を続ければ、しわ寄せは他のスタッフにも波及することも。

採用された側の求職者からしても、転職・就職活動にかかった時間・費用が無駄になるだけでなく、いわゆる「履歴書の傷」になって残ってしまいます。

採用活動では、単に応募があれば良い、というだけでなくこのミスマッチをいかに減らすか、が焦点となるのです。


なぜミスマッチの話をここで申し上げたのか。

それはハローワークの募集では、このミスマッチが起きやすいからです。


ハローワークで募集をする際、 書式に則って記入をしていくことになりますが、一つひとつの欄が狭く、WEBなどでの求人に比べると情報量が圧倒的に少なくなります。

実際、ハローワークで募集をしている税務会計事務所を見てみると、仕事内容のところは単に『税理士補助業務』とだけしか記載されていないところが非常に多いですね。

これでは入社した後どんな仕事をするのか、求職者にはまったく伝わりません。


税務会計事務所は、決算書を作成し、お客様の代わりに申告を行う、という基本的な業務は皆同じです。

しかし働き方やサービス提供の仕方はまったく違います。


個別担当制なのか、それともチームで担当を持つのか。

所内で作業を行うのか、それともお客様先で作業を行うのか。

お客様とのやり取りは訪問か、それともWEBか。

お客様とのやり取りは毎月か、それとも変則的か。

法人税務だけか、連結決算もあるのか、資産税業務もあるのか。


働き方に影響を及ぼす項目だけ見ても、様々です。

『税理士補助業務』だけでは情報は伝わりません。

さらに欲しい人物像、いわゆる性格・資質といった部分を伝えることもできませんし、事務所の雰囲気などを伝えることもできません。

必然的に、条件面だけを見て求職者は応募してくることになるのです。



デジタルに弱い人材の応募も


近年の税務会計事務所では、当然のようにデジタル化されています。

ワードやエクセルなどは使えて当然、といえるでしょう。

ただ、ハローワークでは、そうしたデジタル部分に弱い人材の応募も比較的多くなる傾向にあります。


特に都市部では、若く、当たり前のようにデジタルを使いこなす人材は、WEBでの求人を見て応募します。

しかしハローワークでは、窓口で手続きをし、応募してきます。

WEBでの求人はネットで検索などができ、文字入力ができる、とうのが大前提です。

しかしハローワーク経由の応募では、そうしたハードルがないのです。

実際の実務で、どれくらいPCスキルがあるのか、採用を決める前に確認をする必要があります。


また注意したいのが、応募の年齢が比較的高齢になりやすいということ。

売り手市場といっても、多くの税務会計事務所では若い人材が人気です。

WEBでの求人はその傾向が顕著で、そこでうまく転職できなかった人がハローワークで転職活動をしていることも多いのです。



ハローワーク活用のメリットとは


これまでハローワークのマイナス面を見てきましたが、もちろんプラス面もあります。

まず挙げられるのが、なんといっても費用負担がないこと。

基本、無料でできるので、事務所を立ち上げてすぐの予算などを多くさけないときなどは、積極的に活用したいところです。


また、費用が掛からないからこそ、気軽に他の採用と併用することができます。

あくまでもメインはWEBでの求人媒体、同時にハローワークにも募集を出しておく、ということができます。

WEB媒体は、多くの求職者がいくつものサイトを利用し、時には人材紹介なども併用して転職活動を行っています。

そのためAという転職サイトとBという転職サイトに同時掲載したら、見ている人は一緒だった、ということもよくあります。

しかしWEB媒体とハローワークは登録している求職者の層が異なることも多いので、より幅広く「募集の網」をかけることができます。


もう一つ、これはハローワークの特色なのですが、地元密着ということです。

ハローワークは全国、各都道府県に複数あるところがほとんどです。

当然、求職者は地元のハローワークに訪れて転職活動を行います。

つまり、地元の求職者を採用したい、という地域の事務所にとっては、ハローワークは今でも大きな味方なのです。


Uターンしてきた人を採用したい。

そう思っても、実際そうした求職者はなかなかいません。

タイミングが重要になってくるので、WEBで募集をする場合、長期間掲載をしなければいけません。

しかしWEBの求人は基本的に掲載期間で料金が決まります。

いつくるかわからない応募を待ち、延々と料金を払い続けなければいけないのです。

しかしハローワークの募集なら費用は無料。

長期間にわたって、良い人材を厳選することができるのです。



ハローワークは使い方次第


このようにハローワークでの募集について、特徴や傾向などを見てきましたが、いかがでしたでしょうか。

極論を言えば、費用と手間、どちらを取るか、とも言えます。

WEBでの求人は費用は掛かります。

それに対し、ハローワークは費用は掛かりません。

ただ、採用前にしっかりと事務所の求めるスキルを持っているか、求職者の求める業務、働き方、職場環境などとミスマッチを起こしていないか、などをしっかり確認する必要があります。


採用とは自分たちの職場の未来を切り拓く、そんな業務です。

だからこそメリット・デメリットをしっかり把握し、後悔のない採用活動をしていきたいものです。


もし採用などでお悩みのことがございましたら、お気軽にこちら、もしくはメールアドレスからご連絡ください。

採用のサポートなど、随時受け付けております。


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