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2026年は“横ばいの中の勝負年”。TDBの『景気見通しに対する企業の意識調査』から見えたリアル



2026年を指し示す写真
皆様にとって2026年はどのような年になるでしょうか?


税理士事務所はお客様の決算や申告をするのが業務の中心ですが、情報提供もまた重要な業務の一つ。そうしたお客様にとって有益な情報の一つが景気の動向です。景気の動向については様々なデータを各機関が公表していますが、その中でも信頼性のある帝国データバンクが2026年の景気見通しに対する企業の意識調査を公表したので、その概要をまとめてみました。


この記事でわかること

  • 2026年の景気見通しの要点

  • 中小企業が注意すべきポイント

  • 税理士事務所としての助言ポイント

  • 顧問先が今すぐ取り組むべき対策


2026年の景気見通し、「回復局面」は11.0%高市政権への期待感の高まりが寄与し、前年比3.3ポイント増


🟦 1. 2026年の景気見通し:慎重ながら“改善方向”が強まる

TDB調査によると、企業の見通しは以下の通り:

  • 「回復局面」:11.0%(前年比 +3.3pt)

  • 「踊り場(横ばい)」:43.0%(前年 41.7%)

  • 「悪化局面」:17.4%(前年比 -6.5pt)

👉 4年ぶりに「悪化」が2割を下回り、改善方向が明確に。ただし、横ばいが最も多く、力強い回復とは言い難い。特に大企業に比べ中小企業、小企業など規模の小さな企業ほど景気の見通しを厳しくとらえているという結果となっている。


🟦 2. 景気の懸念材料:トップは「インフレ」

企業が挙げた“2026年の不安要因”は以下:

  • 物価上昇(インフレ):45.8%(前年 +14.3pt)

  • 人手不足:44.5%

  • 原油・素材価格:35.9%

  • 為替(円安):30.4%

  • 米中関係・地政学リスクも根強い

👉 インフレ懸念が急上昇。企業も消費者も“値上げ疲れ”が顕著。特にコストプッシュ型のインフレは2026年も継続するとみられており、価格にコストを転嫁しにくい企業では、収益を大きく圧迫されることも予想される。また、昨年まで懸念材料の中心を占めていた人手不足は2位となったが、依然として深刻な状況は変わっていない。


🟦 3. 景気回復に必要な政策:企業の関心は「個人向け」へ

企業が求める政策のトップは:

  • 個人向け減税:38.3%(前年 -1.3pt)

  • 人手不足の解消:37.0%

  • 所得の増加:36.6%

  • 中小企業向け支援策:36.0%

  • 個人消費の拡大策:31.0%

👉 “個人の可処分所得を増やす施策”が強く求められている。物価の上昇が続く中、賃上げのみでは根本的な消費拡大につながらず、消費税の減税や年収の壁引き上げに加え、社会保険の減額などによる可処分所得の増加で個人消費の拡大を促すことが景気回復への喫緊の課題と考えている企業が多い。


🟦 4. 税理士事務所として顧問先へ伝えるべきポイント

🔹(1)インフレ継続を前提に「価格戦略」と「原価管理」を強化

  • 食品・日用品の値上げが続き、消費者の節約志向が強まる

  • 価格転嫁できない企業は利益圧迫が深刻化

→ 原価計算の更新、値上げの根拠資料づくりを支援。


🔹(2)人手不足は構造問題。採用より“業務効率化”が先

  • 名目賃金の上昇が続き、中小企業の負担が増大

  • 採用競争は激化し、地方ほど厳しい

→ AI・RPA・クラウド会計・業務棚卸しなど、効率化支援が必須。大企業だけでなく中小企業であっても効率化への投資は必須となりつつある。


🔹(3)金利・為替・地政学リスクへの備えが必要

  • 円安・米中関係の悪化が懸念

  • 原材料・エネルギー価格の高止まりが続く可能性

→ 為替感応度の高い企業にはシミュレーションを提案。また、観光業や飲食業でも、インバウンド向けの業態では、リスクを軽減する仕組みづくりが重要となってきている。


🔹(4)個人向け減税・所得増加策は“追い風”になり得る

  • 消費回復は小売・サービス業に直結

  • 政策のタイミングで販促・価格戦略の見直しが必要


🟦 5. 顧問先に配布できる「2026年 経営チェックリスト」

✔ コスト・価格

  • 原価計算の更新

  • 値上げの説明資料の整備

  • エネルギーコストの見直し

✔ 資金繰り

  • 金利上昇を踏まえた返済計画の再検討

  • 設備投資の優先順位付け

  • 補助金・税制の活用

✔ 人手不足・効率化

  • 業務フローの棚卸し

  • AI・RPA・クラウド会計の導入

  • 外注・パート活用の検討

✔ 市場・需要

  • 価格戦略の再設計

  • 顧客層別の販促計画

  • EC・キャッシュレス対応の強化


🟦 6. 税理士事務所が今すぐ準備すべきこと

  • 顧問先向け「2026年経営対策セミナー」の企画

  • AI・効率化支援メニューの整備

  • 金利上昇局面に対応した資金繰り相談体制

  • 価格転嫁・原価管理のアドバイス資料の作成

👉 2026年は“横ばいの中での選択と集中”。税理士事務所の助言価値が高まる一年。


🟦 7. 結論:2026年は「慎重な改善」。準備した企業が優位に立つ

  • 回復見通しは増加、悪化見通しは大幅減

  • インフレ・人手不足・地政学リスクは継続

  • 個人向け政策が景気回復の鍵

  • 経営の基盤強化(原価・資金繰り・効率化)が最重要テーマ



まとめ:税理士事務所の存在価値が試される一年に


景気は回復傾向にあるが、急速に回復というよりは横ばいしつつ微増、といった感じでしょうか。景気を回復させる要素に比べ、懸念材料が多いということが企業の景況感にも表れているようです。特にインフレによるコスト上昇は企業の収益を直撃しています。また、人手不足もより深刻になってきており、ここをいかに解消できるかが重要なポイントになるでしょう。

ただ、少子化に伴う人口減は今後も続いていくため、単に人材獲得競争を激化させるだけでなく、AI の活用などで効率化を進めていくことが喫緊の課題ともいえます。国もこうした投資には補助金などで後押しする体制もある今だからこそ、積極的な活用を後押ししてみるのも一つの手かもしれません。


また、インフレに対応するために利上げ圧力が高まっていることが中小企業の経営を大きく圧迫することが予想されます。日銀の政策金利の引き上げは、企業の資金繰りを直撃するので、資金繰り支援などを行っている税理士事務所は体制は早急に整えていくべきでしょう。


急速に悪化するでもなく、急速に良くなるわけではない2026年は、企業の経営にバランス感覚が求められます。そのような状況下では、税理士事務所の数字に基づく経営助言が大きな価値を持ちます。そうした意味ではそれぞれの税理士事務所の存在価値が試される一年、ということも言えるのです。



私たち、TaxOffice-Supportもまた、そうした税理士事務所を支えていく存在として、2026年を皆様とともに駆け抜けていく所存です。

何か不安やご要望などございましたら、お気軽に無料相談からお知らせください。

今年一年が皆様にとって飛躍の年になることを祈念し、新年の挨拶とさせていただきます。



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